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高度経済成長していたフィリピン
フィリピンは2009年のリーマン危機以降、2010年から2019年まで平均すると6−7%のGDP成長が続いています。
ドゥテルテ大統領が16年から就任して以来、強権的なところは日本や海外メディアによく取り上げられています。
一方、現地フィリピンでは腐敗や汚職を排除する姿勢と庶民的で国民に寄り添う姿勢は多くの国民に親近感を持たれ高支持率を維持しています。
僕もフィリピンにいて何度もこの大統領はすごい、日本ではありえない!
というところを見てきていますし感じています。
例えば、麻薬組織のボスを呼び出して、そのミーティング中にいますぐ麻薬ビジネスをやめろ。できないならフィリピンを出ていくか。さもなくば殺すとテレビ中継を入れて言っていたのには驚きました。
もちろんそのボスもフィリピン人です。
どっちが麻薬組織のボスなのか分からなくなります(笑)
コロナ期間中にも、もしロックダウン(戒厳令)に従わない者がいれば殺してしまえと言っています。
このように自分の信じる道、汚職やドラッグ、反政府メディアには徹底した対応をとっています。
また、国民への演説中の後に歌を歌い出したり、いろんなところで陽気に歌を歌っているのも印象的でした。
書けばキリがないほどの伝説を作っていってるドゥテルテ大統領ですが、2020年以降のフィリピン経済はどうなっていくのか?
フィリピンはどうなっていく?
IMF(国際通貨基金)によると、フィリピンの2020年GDP成長率は0.6%成長と予測されており、ポストコロナ時代でもかろうじてプラス成長を維持する予定です。
2021年度のIMFが発表したフィリピン経済予測はこちら
ちなみにベトナムは2.7%、バングラディッシュは2%と東南アジアの高成長していた国はプラス成長を維持する予測。
一方、アメリカは-5.9、イギリスは-6.5%、ドイツは-7%、日本-5.2%と先進国は軒並みマイナス成長予測。
先進国と比べると?
日本は1100兆円という国の借金がありますが、オリンピックがその借金を減らす役割を果たしません。
オリンピック開催は逆に大きな負債を抱えることになり今までの負債を返すために政府は税収をあげていくしか方法がありません。
出る杭は打たれる社会であり、高額所得者からもっと税金を取ろう、そして中間所得者もまだ取れるだろうという政府や社会の流れを見ていると将来的に明るい展望を見渡せません。
中国は経済で世界をアメリカと共に牽引していくが世界の工場という姿は少しづつ崩れていき、生産拠点の分散化が始まる。
その恩恵を受けるのが若年層が多く賃金水準の低い東南アジアの国々というわけです。
フィリピン経済は今後も伸びていく
このように工場の移転、参入が増えてきて恩恵を受ける国にはもちろんフィリピンも含まれるだろう。
高賃金の国から低賃金の国に仕事が流れという方向は変わらない。
また先進国では少子化が大きな課題で低賃金で人口の多い国からの労働者の需要も変わらず求められる。
フィリピンの人口は今後もどんどん増えていきますし、安い労働力を求めて外国企業が進出してくるでしょう。
フィリピンの人口についてはフィリピンのここがすごい!①人口編 をご覧ください。
今回のコロナの感染被害がヨーロッパや他の国に比べると少ないことなども考慮するとビーチなどリゾート地などの観光地にも観光客は少しづつ戻ってくるだろうし、経済は2021年以降緩やかに回復していくと考えられる。
これからはアジアが熱い
一旦は成長は足踏みしてしまったが、中国とアメリカの二大覇権が今後しばらく続き、それに続いて東南アジアの成長は緩やかに回復していくだろう。
特に工場など生産拠点は中国から東南アジアに分散され、国外に働き手として行く労働者も増えていくと考えられる。
そしてその東南アジアのマーケットを狙う外資による直接投資も増えていくことが予想されることから中期的にはある程度の経済成長が維持されていくだろう。
フィリピンも人口増加、若年層の労働者増加、インフラなども整備されており生産拠点としての役割も増してくるからフィリピンも成長してくることが予測される。