リタイアメントビザ(SRRV)とは
SRRVとはSpecial Resident Retiree’s Visaの略称で日本語で言うと特別居住退職者ビザという意味になります。
外国人を対象にフィリピンをセカンドホームや投資国にしたいと考えている人向けの非移民永住ビザです。
日本人の間ではリタイアした年金暮らしの高齢者夫婦やある程度お金に余裕のある人に広く利用されているビザです。
今年の2020年1月に晴れて僕もこのSRRVを取得できました。
これで日本以外にフィリピンに住むという選択肢ができました。
僕は40歳を過ぎたところでリタイヤもしていませんし、大きな資産を気づいているわけでもありません。
ではこのSRRVの取得条件を見ていきましょう。
フィリピンの永住権ビザは僕が調べたところで4つあります。
- 非クォータ移民ビザ/配偶者永住ビザ(13A Non-Quota Immigrate Visa)
このビザはフィリピン人を配偶者に持つ外国人が申請するビザになります。21歳以下の子供もビザ対象。
現地での就労も可能
※フィリピン 人と結婚していない/する予定のない方はこちらは関係ないと思います。
- 特別投資家ビザ(SIRV:Special Investor’s Resident Visa)
フィリピン国内で合計7万5,000USドル(800万円相当)以上を投資し続けることができる方が対象。
年齢は21歳以上であればOK。現地での就労も可能。
https://boi.gov.ph/ufaqs/special-investors-resident-visa/
- クォータ移民ビザ(Quota Immigrant Visa)
このビザが日本人が考える永住権に近いビザでしょう。
フィリピンと外交的互恵関係にある82カ国(2020年5月現在)それぞれに毎年50人まで取得可能としています。
5万USドル以上を銀行に預けること。現地での就労も可能。
http://immigration.gov.ph/visa-requirements/immigrant-visa/quota-visa
- 特別居住退職者ビザ(SRRV:Special Resident Retiree’s Visa)
こちらは毎年更新が必要ある特別永住ビザです。
SRRVには実際は5種類あるのですが一般の僕たちに関係するのが3種類(スマイル、ヒューマンタッチ、クラシック)あり、それぞれの要件を満たした場合にこのビザを申請することができます。
自由に入出国でき、フィリピンに滞在する義務もありません。現地での就労も可能。
SRRVビザの種類と条件
- SRRV スマイル
年齢:35歳以上
預託金:2万USドル
指定銀行に預け、投資など運用することはできません。基本的に預けっぱなしです。ビザを取り消す時に引き出しが可能。
- SRRV ヒューマンタッチ
年齢:35歳以上
預託金:1万USドル
介護や療養を必要とする人が対象で、健康状態を申告する必要があります。
毎月少なくとも1500ドルの年金を受給している必要があります。
預託金は指定銀行に預け、投資など運用することはできません。
基本的に預けっぱなしです。ビザを取り消す時に引き出しが可能。
- SRRV クラシック
年齢:35歳以上
預託金:
5万USドル(35歳〜49歳の申請者)
2万USドル(50歳以上の非年金受給者)
1万USドル(50歳以上の年金受給者)
預託金はビザ取得して30日すると投資として運用することができます。
投資対象が限られているため事前にPRA(Philippines Retirement Authority)に確認する必要があります。
引き出し国外に持ち出すことはできません。
ではなぜSRRVクラシックを取得したのか?
僕が今回取得したのはSRRVクラシックで5万USドルを預けて取得しました。
ではなぜ数あるビザの中でSRRVクラシックにしたのかをお話しします。
まず、フィリピン人配偶者はいないので配偶者ビザは考えていませんでした。
次に投資家ビザとSRRVクラシックどちらも預託金を投資に回して運用することができるという点では似ているので額の少ないクラシックの方がベターであったこと。
また、投資家ビザの情報があまりにも少なかったことから投資家ビザは消えました。
クォータビザに関しては最初は取得したいと考えていました。
いろいろなウェブサイトでも”最高位”とか”限定”とかという言葉が目につき一番いいのではと調べました。
すごく良いビザであることは間違い無いのですが、このクォータービザ近年取得費用がかなり高額になってきているそうです。
最近では400〜500万円の取得手数料を支払わないと取得できないといっているエージェントもいるらしいです。
僕の知人でも2018年に取得した人がおりますが彼は約200万くらい支払い取得したと言っていました。
結果、①高額な取得手数料であること。
②怪しいエージェントたくさんいること、
③今は100%取得を保証できないと言われたこと。
など費用もリスクも高すぎると思い諦めました。
最終的には毎年更新(最大3年まとめ払い可)しないといけないけど実質的に永住できるSRRVクラシック一択になりました。
聞いた話ですが、このクォータビザに関しては中国は対象国とされていないため(2020年1月現在)日本や第3国で帰化して、それでクォータビザを申請する人がいるそうです。
そこまでして取りたいと思っている人はたくさんいるんですね。
そしてSRRVスマイルの預託金2万ドル(運用できない)ではなく、クラシックの5万ドルにしたかについては最初から運用を考えていたからです。
フィリピン経済は今後必ず成長して行くと考えているのでコンドミニアムの購入費として運用したかったというのが理由になります。
ではどのように取得したのか?
全て自分で手続きは行いました。
まずはPRA(Philippines Retirement Authority)に行き、必要書類など情報を収集。
その後、日本で必要書類を準備して銀行手続きなどを行いました。
ここで注意点ですが、昨今日本の銀行から海外へのお金の持ち出しが非常に厳しくなっております。
そのため詳細情報は事前に銀行へ問い合わせておきましょう。
そして必要書類を持ってフィリピンに行き、余裕を見て1ヶ月半のフィリピン滞在が必要です。
実際には僕の場合、1ヶ月ちょっとで発行されたと連絡がありました。
英語が多少できれば、自分で申請も可能です。
なるべく勉強だと思い自分で申請を行いましょう。
万が一、英語ができないので不安という方は、信頼できるエージェントや友人に手伝ってもらいましょう。
また、申請時にパスポートを預けるため約1ヶ月半はフィリピンから国外に出ることができないのでお気をつけください。
家族分の申請の場合も同じだそうです。
例えば、自分と奥さんと子供の3人の分申請をしたい場合は3人ともパスポートを預けるため最大1ヶ月半フィリピンに家族で滞在しないといけないそうです。
つまり、フィリピンに1ヶ月〜1ヶ月半滞在できない方はこのビザには申請ができないということになります。
永住権という選択肢
このように僕はSRRVクラシックを2020年1月に無事に取得しました。
これで晴れてフィリピンには好きなだけ滞在が可能ですし何度も出入国ができます。
また、フィリピンに滞在していなくても特に問題もありません。
フィリピンにはビジネスや投資などマーケットとして期待しているだけではなく、温暖な気候、ビーチに近くのびのびとした生活など日本では求めることができない環境があります。
永住権や投資ビザはフィリピンだけではなく、アメリカ、カナダ、オーストラリア、マレーシアなど世界中がいろいろなビザを発行している。
自分が将来住みたい、働きたい、または家族と一緒に生活をしたいという国のビザを取得し選択肢を作る。
これがこれからの新しい時代の生き方になって行くかもしれない。