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今回はフィリピンのここがすごい!第2弾。フィリピンの経済についてお話ししていきます。
僕がフィリピンに行きはじめたのが2018年でそれから行ったりきたりを繰り返し、2020年に無事にSRRVビザ(リタイアメントビザと言われる永住権)を取得しました。
フィリピン移住した理由は別の記事で書きましたのでご興味ある方は【フィリピン】海外移住先としてフィリピンを選んだ7つの理由をご覧ください。
またフィリピンの永住権の一つであるSRRVビザ(Special Resident Retiree’s Visa 日本語訳:特別居住退職者ビザ)の取得方法にご興味ある方は最新の情報をYouTubeにアップしましたので自分でもできる!フィリピンの永住権SRRVの取得方法。簡単解説付き(YouTube動画)をご覧ください。
フィリピン経済は世界で何番目?
それでは本題に入っていきます。
日本はアメリカ、中国に次いで世界で第3位の経済大国だと言われていますが、フィリピンの経済規模は世界でどのくらいの位置にあるのでしょうか。まずはそれをみてみましょう。
今回も日本と東南アジアの新興国VIP(V:ベトナム、I:インドネシア、P:フィリピン)にフォーカスしてお話をしていきます。
まずはこちらをご覧ください。名目GDPからみていきますと、日本が世界3位でその1/5くらいの規模でインドネシアが16位にランクインしています。
中国がすでに日本の約3倍の名目GDPがあることに実は少し驚きました。
一方、フィリピンはインドネシアの1/3の経済規模で39位。ベトナムは46位となっています。
フィリピンは経済規模でみると、すでに南米のチリやヨーロッパのポルトガルよりも大きいのです。
一人当たりの国内総生産(GDP per Capita)で見ると、ルクセンブルクが1位(115,200USドル)で日本はその約1/3である41,400USドルで第26位となっています。
インドネシアが3,971USドルで121位、フィリピンは3,246USドルで131位。ベトナムが2,788USドルで世界137位。
人口が多い国なので一人当たりにすると世界でも下位に位置することになります。
中国が巨大な経済大国になっても一人当たりにするとまだまだというのを考えれば想像できると思います。
フィリピンの経済成長率
フィリピンは2010年から高い経済成長率を維持し続けています。
2020年も約6%の成長を見込んでいましたが、コロナ危機が起こり、現在のところ辛うじてプラス成長予測となっています。
2021年には7.26%と大きく回復することを見込んでいますが、これは各国政府がコロナ対策にどう立ち向かい、どう対応するかで大きく変わってくるでしょう。
ベトナムもインドネシアもフィリピンに負けない勢いで急速な成長が見込まれます。
その中でもコロナの影響を最小限に抑えているベトナムがいち早く正常運転に向かう可能性があります。
一方、日本は低成長を続けており、2020年は−5.16%成長と大きくマイナス成長予測になっています。
東京オリンピック次第ではもっと経済が傾く可能性もあります。
日本も高度経済成長期には驚異の12%成長をしていることもありましたし、70年代後半から90年に入る頃までは平均すると5%前後の成長を10年以上続けていたのですが若い方にはご存じないかもしれません。
これがいわゆるバブル時代と言われた時です。僕もあの日本の高度経済成長のような時代を体感したくて、中国にも、今はフィリピンにも実際に移り住んでいます。
30年後のフィリピンはどうなっている?
前回のブログでは人口について書きましたが、人口は経済成長にも密接に関わってくるのでまだお読みで無い方はフィリピンのここがすごい!①人口編をご覧ください。
フィリピンの現在をある程度理解したところで、次は未来の予測を見てみましょう。今から10年後、そして30年後の世界がどうなっているのか。これはグローバル企業であるプライスウォーターが2017年に発表したリポートです。
このグラフを見ると、見る人にとっては衝撃的ではないでしょうか。日本の経済的な地位の低下、インドネシア、ベトナム、そしてフィリピンの今後の急速な経済成長がみて分かります。
つい20年数年前までは中国は貧しい国というイメージを持っていましたが、今は中国人や中国企業はお金持ちというイメージがありますよね。インドネシアやベトナム、フィリピンも例外ではありません。
フィリピン企業が日本企業を買収ということも近い将来起こってくるでしょう。今後20年で更にまた時代が大きく変わっていくことは歴史を振り返れば納得ができます。
フィリピンの地価も上昇中
現状のフィリピン経済と将来予測をみてもらいましたが、経済にとって切っても切れないのが不動産です。こちらのデータをご覧ください。
グローバルプロパティガイドという世界の不動産情報サイトによると、フィリピンの地価はすでにインドネシアやマレーシアよりも高くなっています。
まだまだ日本の1/4という見方もできるかもしれませんが、フィリピンの一人当たりのGDPは日本の1/10以下であり、世帯所得で言うと1/14以下なんです。
世帯平均所得
日本(360万円)、ベトナム(50万円)、フィリピン(25万円)、インドネシア(23万円)
(引用:WorldPopulationReview)
フィリピンでもロックウェルと言われる超高級レジデンスエリアがありそこのコンドミニアムはなんと平米80万円ほどするところもあります。
つまり坪単価で言うと坪260万円と言うことになります。これは埼玉の浦和周辺の高級タワマンと同じ価格です。
マニラのコンドミニアムの価格は2015年くらいから急激に高騰しており、2019年には1年間で10〜15%上がっているところもたくさんあるのです。
今後はこの辺のお話しと実際の数値もお話ししていきたいと思っています。
フィリピンの株式市場も上昇中
フィリピンにも証券取引所(Philippine Stock Exchange:PSE)があります。実は東南アジアでも本証券取引所の歴史は古くて1927年に前身のマニラ証券取引所が始まったそうです。
取り扱い銘柄は2020年の現在329銘柄とまだ東京証券取引所(第1部2,172銘柄)と比較すると多くはありません。
2000年にはフィリピンの日経平均に変わるPSEi指数が2,000ペソ弱であったものが、現在は6,000ペソと約3倍になっています。
急成長を遂げているフィリピン証券取引所からは目を離せません。
また、フィリピンで時価総額が1位のSMインベストメンツと言う財閥系不動産デベロッパーがあります。
ついこの間94歳で亡くなったフィリピン1位の大富豪である華僑系フィリピン人、ヘンリーシーさんが創業した会社です。彼は最初小さな靴屋さんから始めてそれをフィリピン1の大企業に育て上げた苦労人です。
この会社は幅広い事業を行っており、不動産開発・管理、ショッピングモールの建設・運営を主に行っています。
日本の三菱地所の時価総額が2兆2千億円でその半分くらいかなと想像しながら調べていたらなんと三菱地所より時価総額が大きくなっていました。SMインベストメンツの時価総額は2020年7月現在2兆3千億円です。
このように日本の大企業と変わらない規模の会社もだんだん増えてきていますし、何よりもフィリピンの国内マーケットが大きくなってきています。
フィリピン証券市場も今後成長が見込まれますので別の機会に詳しくお話ししていきたいと思います。
フィリピンの今後はどうなるのか
このようにフィリピンの人口は増加し続け、経済の高成長が続き、不動産価格も上がり、株式市場にもどんどんお金が入ってくることが予想されます。
もちろん、コロナなどの疫病や災害、政治の不安定化、汚職などのリスクは常につきものです。ドゥテルテ大統領の政権ハンドリング能力および、2年後の後継大統領の政策次第でまた大きく上下に変化していくでしょう。
フィリピンはここ10年で経済の成長期に入ってきました。ちょうど1970年代の日本がこんな感じだったのではないでしょうか。
ちょうどその頃の日本は田中角栄が日本列島改造論を唱え、インフラ公共事業に大きく投資していた時代であります。また、ロッキード事件でお金にまつわる話で失脚してしまいましたが当時の日本も汚職や談合など当たり前でした。
ドゥテルテ政権も”Build, Build, Build計画”という大インフラ整備を国策として進めており、街中が開発と工事だらけで1年経つとその場所に全く別の景色が現れます。次々と飛行場、高速道路、地下鉄など一大プロジェクトが並行して計画され進められています。
今のフィリピン人は未来に対してはとてもポジティブですし少しでも豊かな生活をしたいと願っています。これもまた当時の日本人と同じだったんではないでしょうか。
フィリピンの経済の凄さを少しはわかってもらえればっと思いデータなどを利用してお話ししましたが、何よりも実際に自分の肌身で感じればフィリピン経済の凄さを感じることができるかもしれません。
国にエネルギーがあるというのはこういうことか、日本も1970年代はこうだったんだろうなと想像しながら街を歩いていると、ビジネスでも投資でもいいアイデアが浮かんでくるかもしれませんよ。