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本日はフィリピンのここがすごい!第5弾!
今日はネット通販についてお話しします。
みなさん、日常の生活でほとんどの方はネットでモノを買っていますよね?
僕も毎月だいたいアマゾンや楽天からモノを購入しています。
また、コロナ前はよく旅行に行っていたのですが航空券やホテルの予約も決済も全てスマホで行っていました。
もう日本では普通の光景ですよね。
世界のネット通販市場規模
それでは日本のネット通販市場はどのくらいあるのでしょうか。
世界と比較しながらみてみましょう。
下の表をみると世界でも中国が圧倒的なネット通販市場を持っていることがわかります。
すでにアメリカの3倍以上の市場を持っていて、毎年11月11日(中国では独身の日と呼ぶ)にはアメリカのブラックフライデーのような大きなセールがあります。
2019年の独身の日には1日で4兆2000億円を売り上げたというのですからその規模半端ないですよね。
2018年からの成長率で見ると、中国、インド、そしてカナダがすごい勢いで伸びていることがわかります。
2018年 | 2019年 | 前年対比 | |
中国 | 160兆円 | 204兆円 | 27.3% |
アメリカ | 54兆円 | 62兆円 | 14.0% |
イギリス | 13.5兆円 | 15兆円 | 10.9% |
日本 | 11.7兆円 | 12.2兆円 | 4.0% |
韓国 | 9.2兆円 | 10.9兆円 | 18.1% |
ドイツ | 8兆円 | 8.6兆円 | 7.8% |
フランス | 6.6兆円 | 7.3兆円 | 11.5% |
カナダ | 4.3兆円 | 5.3兆円 | 21.1% |
インド | 3.7兆円 | 4.9兆円 | 31.9% |
ロシア | 2.4兆円 | 2.8兆円 | 18.7% |
(引用元:https://en.cifnews.com/)
日本のネット通販市場規模
日本は市場規模で見ると世界第4位で12兆円という巨大マーケットを持っています。
成長率でみた場合は他の国と比較するとそんなに高くはありませんが 4%成長 しています。
コロナの影響でアマゾンやZOZOなどネット通販のニーズが増えていることは耳にしていると思いますが、しばらく日本のネット通販市場は伸び続けていくことが想像できます。
それにしても韓国は日本の半分以下の人口で少子高齢化に最速で進んでいるにも関わらず単純計算で1人当たり日本人の2倍利用していることになります。韓国のスマホ普及率は世界1位で95%。残りの5%もガラケーのような携帯電話を持っているので携帯自体を持っていない人がゼロだそうです。(Yahooニュース:世界主要国のスマートフォン普及状況をさぐる(2019年時点最新版)による)
ちなみに日本は83%がスマホを所有していて、8%がスマホも携帯も所有していないということです。
また世界各国におけるデジタルトレンドの統計結果を集計したデータブック『DIGITAL2019』によると韓国のネット回線の速さは世界5位(51.0Mbps)で日本は世界20位(30.9Mbps)となっています。
まだまだ日本もインフラの整備からやることはありますが、逆に考えれば日本も今の2倍くらいのマーケットになる可能性は十分にあるということですね。
フィリピンのネット通販市場規模
では話をフィリピンのネット通販に戻します。フィリピンのネット通販市場規模をみてみましょう。
ドイツの調査会社Statistaによると、フィリピンの2019年のネット通販市場規模は30億ドルで約3,170億円でした。これは日本の約1/38ととても小さな市場規模なんです。
まだ!と言った方が正確かもしれません。
というのもこちらをご覧ください。先ほどの表ではインド、中国などが成長著しかったですよね。
実は、フィリピンも成長率で見ると世界第3位なんです。
市場規模はまだまだ小さいですが成長著しい可能性に富んだマーケットなんです。
今から5年後の2025年には今の約4倍の120億ドル(日本円で1兆2,700億円)にまで成長すると見込まれています。
これもコロナ前の試算なのでコロナ後のニューノーマルな時代では、ネット通販市場はもっと加速度的に成長するかもしれません。そうなると市場規模は今の予測を早い段階で超えてくるでしょう。
個人の平均所得、世帯年収、一人当たりの購買力平価GDP、ビッグマック指数、スマホ普及率などどれをみても日本の1/38の市場規模はいまだ小さすぎると僕は評価しています。
また現地で実際に住んでいると相乗りタクシーのGrabの普及、スマホ決済、水道光熱費の支払いやコンビニの支払いもペイレス化されてきており、ネット通販、スマホ決済はかなりの勢いで伸びていくというのが考えられます(僕の個人的な推測です)。
すでに日本以上にいるユーザー
クレジットカードの所持率を比較すると、日本が68%に対して、フィリピンは1.9%しかありません。一部の富裕層は持っていますが、フィリピンは日本と同じように現金主義の国です。
スマホが普及し出した昨今、クレジットカードをすっ飛ばして(プリペイドのものをメインに)モバイル決済の普及が一気に広がっていっています。
下のデータをご覧ください。
16歳から64歳のネットユーザーに先月のネット内行動を聞いた結果です。フィリピンでは91%の人が商品やサービスを購入するために検索していました。それに対して日本は77%の人が検索をしていました。
またフィリピンでは先月ネットを介してネット通販を利用そして商品を購入したユーザーが76%います(日本は69%)。
その手段にスマホを利用した人がフィリピンは66%に対して、日本は31%のみでした。
フィリピンのモバイル決済事情
このように決済はクレジットカードよりもモバイル決済。ポスト決済ではなく、プリペイド決済。そしてスマホで通販を利用しながら銀行振込、現金利用が多いのが特徴です。もうすでにフィリピンの方がスマホで商品を購入するために情報収集も含めて利用している人が多いのです。
フィリピンのここがすごい!モバイル決済編もいつか書こうと思っていますが、少しだけここで触れておきます。
フィリピンには日本のドコモのような会社でGlobeという通信会社があります。この会社のモバイル決済サービス『G-Cash』がフィリピンで広く利用されています。このG-Cashを利用することで、送金、支払い、通信データの購入、貯蓄までできます。
このG-Cashなんとこの5月にコロナとロックダウンの影響もあり、昨年対比で700%成長したそうです。
今後もGlobeのG-Cashが大きく成長していくと予想されます。
また、楽天が所有するソーシャルメディア『Viber』もフィリピンでこのモバイル決済およびネット通販に目をつけて動き出してきています。
3年以内にフィリピンでViberがモバイル決済と楽天のようなネット通販で勝負に出るということです。
フィリピンマーケットも2022年ごろからどんどん熱くなっていくでしょう。
Viberに関する記事はこちらをご覧ください。
フィリピン人は通販で何を買うの?
フィリピン人がネット通販で何を買っているのかをお伝えして今回は終わりにしたいと思います。
旅行関連 7300億円(昨年対比+11%)
ビデオゲーム関連 780億円(昨年対比+6.4%)
電化製品 272億円(昨年対比+14%)
ファッション・美容 240億円(昨年対比+12%)
家具 175億円(昨年対比+13%)
食品 161億円(昨年対比+20%)
おもちゃ 158億円(昨年対比+17%)
音楽 52億円(昨年対比+13%)
旅行関連がダントツですね。
そして成長率で見ると食品なども急成長分野であり、ニューノーマルな時代にはどんどん成長していくでしょう。
フィリピンではウーバーイーツに変わるGrab foodもコロナやロックダウンをきっかけに浸透してきています。これらのデータはコロナ前に出されたものであり、予測通りにいくか、低迷するか、それとも予想を超えて加速して成長していくかは今のところはっきり言えません。僕は2021年後半当たりから加速度的に成長していくとみていますが、はっきり言えることは、
今後もフィリピンのネット通販市場、いやスマホからの通販市場から目が離せません!
ということです!